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A.2 熱力学第二法則のトムソンの原理とクラウジウスの原理

トムソンの原理に反する装置が存在するときクラウジウスの原理も成り立たないことと、クラウジウスの原理に反する装置が存在するときトムソンの原理も成り立たないことを示す。図A.3に示すように、トムソンの原理に反する一つの熱源から仕事を取り出す装置Aとヒートポンプの組み合わせを考える。この時、装置Aとヒートポンプをまとめて一つの装置として考えると、仕事はAからヒートポンプになされ、外部に影響を与えていない。全体としては、ある温度からそれより高い温度へ熱を移すだけで、他に何の結果も残さないことになるため、クラウジウスの原理に反する。

図 A.3: Thomson
\includegraphics[width=75mm]{figures/2ndLaw1.eps}

次に図A.4クラウジウスの原理に反する装置Bと熱機関との組み合わせを考える。高温熱源側では装置Bから熱機関に同量の熱を渡し外部に影響を与えていなければ、高温熱源も含めて一つの装置として考えられる。全体では一つの熱源(低温熱源)のみから熱を取り出して、仕事に変換し他に何の結果も残さないことになるため、トムソンの原理に反する。

図 A.4: Clausius
\includegraphics[width=75mm]{figures/2ndLaw2.eps}


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