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1.2.8 解答

  1. 熱、単位はJ(ジュール)。1.2.2 $ ^{\text{p.\pageref{sec-Heat}}}$ 参照。

  2. 内部エネルギー、単位はJ(ジュール)。1.2.3 $ ^{\text{p.\pageref{sec-InternalEnergy}}}$ 参照。

  3. 熱・内部エネルギー・仕事・運動エネルギー・位置エネルギー。すべて単位はJ(ジュール)。参考までに他の単位は運動量[kg m/s]・温度[℃]・圧力[Pa]・速度[m/s]である。

  4. まず6畳の部屋の体積を求める。
    $ 2.7 $ m $ \times 3.6 $ m $ \times 2.6 $ m$ = 25.272 $ m$ ^3$
    空気の密度は1.176 kg/m$ ^3$ とあるので、部屋の空気の質量を求める。
    $ 25.272 $ m $ ^3 \times 1.176 $ kg/m $ ^3 = 29.719872$ kg $ \simeq 29.72$ kg
    p. [*] の式(1.3)より内部エネルギーの変化が求まる。
    $ 0.717 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 29.72 \: {\rm kg} \times ( 27 \: {\rm ℃} - 34 \: {\rm ℃} ) = - 149.16468 \: {\rm kJ} \simeq - 149.2 \: {\rm kJ}$
    内部エネルギーの変化量と同じエネルギーを熱として奪う(p. [*]の式(1.6))ので、熱の大きさは- 149.2 kJである。

  5. 鍋の中の水の質量を求める。
    $ 2.0 \times 10^-3 \: {\rm m}^3 \times 984.79 \: {\rm kg/m}^3 = 1.96958 \: {\rm kg} \simeq 1.970 \: {\rm kg}$
    p. [*] の式(1.3)より内部エネルギーの変化が求まる。
    $ 3.992 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 1.970 \: {\rm kg} \times ( 100 \: {\rm ℃} - 20 \: {\rm ℃} ) = 629.1392 \: {\rm kJ} \simeq 629.1 \: {\rm kJ}$
    内部エネルギーの変化量と同じエネルギーを加熱する(p. [*]の式(1.6))ので、熱の大きさは629.1 kJである。
  6. 問4から6畳の部屋の体積は25.272 m$ ^3$ 、部屋の空気の質量は29.72kgである。また、問5から鍋の中の水の質量は1.97kgである。等しくなった際の温度を$ T_等$ とすると、お湯の内部エネルギーの変化 $ \Delta U_湯$ と部屋の空気の内部エネルギーの変化 $ \Delta U_空$ は式(1.3) $ ^{\text{p.\pageref{eq-InternalTemperatureDelta}}}$ より次式で表される。
    $ \Delta U_空 = c_v m \Delta T = 0.717 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 29.72 \: ...
...} ) \simeq 21.309 \: {\rm kJ/K} \times ( 27 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} ) $
    $ \Delta U_湯 = c_v m \Delta T = 3.992 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 1.97 \: {...
...} ) \simeq 7.864 \: {\rm kJ/K} \times ( 100 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} ) $
    内部エネルギーの変化は等しいので(p. [*]の式(1.6))次式が成り立つ。
    $ - \Delta U_空 = \Delta U_湯$
    上式に $ \Delta U_空$ $ \Delta U_湯$ の値を代入すると次の関係が成り立つ。
    $ - 21.309 \: {\rm kJ/K} \times ( 27 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} ) = 7.864 \: {\rm kJ/K} \times ( 100 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} )$
    $ T_等 \simeq 46.68 \: {\rm ℃}$
    また、内部エネルギーの変化と伝わった熱の大きさは等しいので(p. [*]の式(1.6))次式が成り立つ。
    $ \Delta U_湯 = - \Delta U_空 = \vert Q\vert $
    $ \Delta U_湯$ から伝わった熱$ Q$ を求める。
    $ \vert Q\vert = \Delta U_湯 \simeq 7.864 \: {\rm kJ/K} \times ( 100 \: {\rm ℃}...
...\rm ℃} - 46.68 \: {\rm ℃} ) = 419.30848 \: {\rm kJ} \simeq 419.31 \: {\rm kJ}$
    2 $ l$ のお湯で6畳の部屋を46.68℃まで温めることができ、伝わる熱の大きさは419.31 kJである。

  7. お湯の質量を求める。
    $ 2.0 \times 10^-3 \: {\rm m}^3 \times 984.79 \: {\rm kg/m}^3 = 1.96958 \: {\rm kg} \simeq 1.970 \: {\rm kg}$
    等しくなった際の温度を$ T_等$ とすると、お湯の内部エネルギーの変化 $ \Delta U_湯$ とレトルトカレーの内部エネルギーの変化 $ \Delta U_カ$ は式(1.3) $ ^{\text{p.\pageref{eq-InternalTemperatureDelta}}}$ より次式で表される。
    $ \Delta U_湯 = c_v m \Delta T = 3.992 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 1.970 \: ...
...} ) \simeq 7.864 \: {\rm kJ/K} \times ( 100 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} ) $
    $ \Delta U_カ = c_v m \Delta T = 3.992 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 0.200 \: ...
...]} ) \simeq 0.798 \: {\rm kJ/K} \times ( 20 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} ) $
    内部エネルギーの変化は等しいので(p. [*]の式(1.6))次式が成り立つ。
    $ \Delta U_湯 = - \Delta U_カ$
    上式に $ \Delta U_湯$ $ \Delta U_カ$ の値を代入すると次の関係が成り立つ。
    $ 7.864 \: {\rm kJ/K} \times ( 100 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} ) = - 0.798 \: {\rm kJ/K} \times ( 20 \: {\rm ℃} - T_等 \: {\rm [℃]} )$
    $ T_等 \simeq 92.63 \: {\rm ℃}$
    また、内部エネルギーの変化と伝わった熱の大きさは等しいので(p. [*]の式(1.6))次式が成り立つ。
    $ \Delta U_湯 = - \Delta U_カ = \vert Q\vert $
    $ \Delta U_湯$ から伝わった熱$ Q$ を求める。
    $ \vert Q\vert = \Delta U_湯 \simeq 7.864 \: {\rm kJ/K} \times ( 100 \: {\rm ℃}...
... {\rm ℃} - 92.63 \: {\rm ℃} ) = 57.95768 \: {\rm kJ} \simeq 57.96 \: {\rm kJ}$
    2 $ l$ のお湯でレトルトカレーを92.63 ℃まで温めることができ、伝わる熱の大きさは57.96 kJである。

  8. 快適と考える温度を18℃として解答をする。また、18℃となる鍋の中のお湯の質量を$ m_湯$ とおく。問6と同様に問4から6畳の部屋の体積は25.272 m$ ^3$ 、部屋の空気の質量は29.72kgである。部屋の空気の内部エネルギーの変化 $ \Delta U_空$ とお湯の内部エネルギーの変化 $ \Delta U_湯$ は式(1.3) $ ^{\text{p.\pageref{eq-InternalTemperatureDelta}}}$ より次式で表される。
    $ \Delta U_空 = c_v m \Delta T = 0.717 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times 29.72 \: ...
...m ℃} - 18 \: {\rm ℃} ) = - 277.02012 \: {\rm kJ} \simeq - 277.02 \: {\rm kJ} $
    $ \Delta U_湯 = c_v m \Delta T = 3.992 \: {\rm kJ/(kg \cdot K)} \times m_湯 \: {...
...\times m_湯 \: {\rm [kg]} \simeq 327.34 \: {\rm kJ/kg} \times m_湯 \: {\rm kg} $
    内部エネルギーの変化は等しいので(p. [*]の式(1.6))次式が成り立つ。
    $ - \Delta U_空 = \Delta U_湯$
    上式に $ \Delta U_空$ $ \Delta U_湯$ の値を代入すると次の関係が成り立つ。
    $ 277.02 \: {\rm kJ} = 327.34 \: {\rm kJ/kg} \times m_湯 \: {\rm [kg]}$ $ m_湯 \: {\rm [kg]} = 0.846276043 \: {\rm kg}$ $ m_湯 \: {\rm [kg]} \simeq 0.846 \: {\rm kg}$ 問5よりお湯の密度は984.79 kg/m$ ^3$ であるので体積は以下のように求まる。
    $ 0.846 \: {\rm kg} / 984.79 \: {\rm kg/m} = 8.59066 \times 10^{-4} \: {\rm m}^3 = 0.859066 \: l \simeq 0.86 \: l$
    0.86 $ l$ の100℃のお湯で6畳の部屋を5℃から18℃に暖めることができる。
このように空気は水よりも比熱が小さく、空気を加熱して温度を上げるのには、水の温度を上げるよりもはるかに小さなエネルギーでよいことがわかる。


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