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2.4.2 ヘルムホルツの自由エネルギーとの関係

可逆サイクルで伝わる熱によりエントロピーの変化は以下の式(2.6)で表される。

$\displaystyle \Delta S = \frac{Q_可}{T}$ (2.6)

等温準静過程での熱は式(2.3)のように内部エネルギー$ U$ [J]とヘルムホルツの自由エネルギー$ F$ [J]で表され、式(2.6)は状態1から状態2へ変化する過程とすれば次のように変形できる。

$\displaystyle \Delta S_{12}$ $\displaystyle = \frac{Q_{12可}}{T_{12}}$    
  $\displaystyle = \frac{ ( U_1 - U_2 ) - ( F_1 - F_2 ) }{T_{12}}$    
  $\displaystyle = \frac{ ( U_1 - U_2 ) - ( F_1 - F_2 ) }{T_{12}}$    
  $\displaystyle = \frac{ U_1 - F_1 }{T_{12}} - \frac{ U_2 - F_2 }{T_{12}}$    

変化量$ \Delta$ を差で表すと次式となる。

$\displaystyle S_1 - S_2 = \frac{ U_1 - F_1 }{T_{12}} - \frac{ U_2 - F_2 }{T_{12}}$    

上式中で各状態ごとの状態量の関係を示すと、エントロピーを可逆の条件をつけることなく次式のように表せる。

$\displaystyle S = \frac{ U - F }{T}
$


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