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1.4.10 解答

  1. 可逆熱機関の効率は式(1.34)(p. [*])で表される。二つの熱源の差が大きいほど効率は良くなるため、5℃と1000℃の組み合わせが最も効率が高くなる。式(1.34)中 $ \varTheta_1$ [K]が高温熱源温度、 $ \varTheta_2$ [K]が低温熱源の温度であるので、それぞれ求める。

    $\displaystyle \varTheta_1$ $\displaystyle = 1000 + 273.15 = 1273.15 \: {\rm K}$    
    $\displaystyle \varTheta_2$ $\displaystyle = 5 + 273.15 = 278.15 \: {\rm K}$    

    $\displaystyle \epsilon = \frac{\varTheta_1 - \varTheta_2}{\varTheta_1} = \frac{1273.15 \: {\rm K} - 278.15 \: {\rm K}}{1273.15 \: {\rm K}} \simeq 0.781
$

    効率は0.781である。
  2. 可逆熱機関の効率は式(1.34)(p. [*])で表される。 1000℃と900℃の組合せでの効率 $ \epsilon_h$ は次のように求められる。

    $\displaystyle \epsilon_h = \frac{1273.15 \: {\rm K} - 1173.15 \: {\rm K}}{1273.15 \: {\rm K}} \simeq 0.079
$

    100℃と0℃の組合せでの効率 $ \epsilon_l$ は次のように求められる。

    $\displaystyle \epsilon_l = \frac{373.15 \: {\rm K} - 273.15 \: {\rm K}}{373.15 \: {\rm K}} \simeq 0.268
$

    このように同じ温度差で可逆熱機関を動作させた場合でも、熱源の温度によって効率は大きく異なる。 900℃の低温熱源で効率0.268を得るには1130.14℃の高温熱源が必要である。

  3. 可逆熱機関の効率は式(1.34)(p. [*])で表される。 何もない宇宙空間との組合せでの効率 $ \epsilon_h$ は次のように求められる。

    $\displaystyle \epsilon_{space} = \frac{300 \: {\rm K} - 2.7 \: {\rm K}}{300 \: {\rm K}} \simeq 0.991
$

    太陽との組合せでの効率 $ \epsilon_{sun}$ は次のように求められる。

    $\displaystyle \epsilon_l = \frac{6000 \: {\rm K} - 300 \: {\rm K}}{6000 \: {\rm K}} \simeq 0.950
$

    このように宇宙空間と地球表面での方が効率が高いが、伝わる熱量は太陽からの方が圧倒的に高いため、動作させれば得られる仕事は太陽との方が大きくなる。

  4. 式(1.13) $ ^{\text{p.\pageref{eq-EfficiencyPumpQ}}}$ より

    $\displaystyle \epsilon_{12可} = \frac{ \vert Q_{1 可} \vert }{ \vert Q_{1 可} \...
...} = \frac{ 1 }{ 1 - \dfrac{ \vert Q_{2 可} \vert }{ \vert Q_{1 可} \vert } }
$

    ここに式(1.32) $ ^{\text{p.\pageref{eq-AbsoluteTemperature}}}$ を代入する。

    $\displaystyle \epsilon_{12可} = \frac{ 1 }{ 1 - \dfrac{\varTheta_2}{\varTheta_1} } = \frac{\varTheta_1}{\varTheta_1 - \varTheta_2}
$

    可逆ヒートポンプの効率は熱源の温度により上式のように表される。


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