系と熱源について

ここで二つの用語「系」と「熱源」の確認をする。系とは熱やエネルギーのやり取りを考える対象のことである。系は体積で区切られたり(検査体積)、質量で区切られたり(検査質量)する。また、熱源とは系が熱をやりとりする対象のことである。ここでは、一つの熱源の中は全て同じ温度であり変化しないとする。身の回りのものは熱を受け取れば温度が上がり、熱を奪われれば温度が下がるが、ここで扱う熱源は熱を受けたり奪われたりしても温度が変わらない。非現実的に感じられるかもしれないが、例えば海は質量が非常に大きく風や波による混合も激しいので、熱のやりとりでも温度がほとんど変化しない。また、大気圧下で沸騰中の水が100 ℃で一定となるように、相変化をしてる物質も熱をやりとりしても温度が変化をせず、ここで扱う熱源の状態に近い。

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