位置エネルギー
距離
1m (単位:無次元)
[m]
離れた物体1(質量
1kg (単位:無次元)
[kg]
)と物体2(質量
1kg (単位:無次元)
[kg]
)の間に働く重力
1N (単位:無次元)
[N]
は重力定数
N m/kg[]により次のように表される。
物体2を地球とし地球上の物体1に働く重力を、地球の質量
kg、地球の赤道半径
= 6.378 136 6
m[]から計算する。
このようによく見る形の式になる。上式の9.80 m/s(
1m/s (単位:無次元)
[m/s]
)は重力加速度と呼ばれる。地球の近くの質量分布が一定ではなく密度の高い土壌や低い土壌などのばらつきがあることや、地球半径が一定でないことから、場所によって異なる値となる。国際度量衡総会で標準とされているのは9.806 65 m/sで、日本の国際基準点である京都大学で測定された値は9.797 072 7 m/sである[]。
距離を
1m (単位:無次元)
[m]
から
1m (単位:無次元)
[m]
へ動かすためには、重力と逆方向に同じ大きさの力を物体1もしくは物体2に作用させるため、される仕事
1J (単位:無次元)
[J]
は(A.1)より次のように計算できる。
物体の速度を0とし、仕事が力学的エネルギー以外には変換されないとすれば、された仕事だけ物体間の位置エネルギーが変化する。
1から
まで変化した際の重力による位置エネルギーの変化
1J (単位:無次元)
[J]
は式(A.3)より次のように表される。
我々の身の回りで位置エネルギーを考える際には物体2が地球であり、物体1が地上の対象物である。地球との関係では距離
1は地球の重心と物体1の重心の距離であり、地上の物体の長さは地球に比べ十分に小さいため、距離は地球の半径とでき
= 6.378 136 6
m となる(地球の赤道半径[]を用いた)。物体の移動距離(持ち上げる高さ)が数十メートル程度であればに比べて10程度と十分に小さいため通常は
として次式の様に表す。
ここで物体1が地上にあるとすれば重力定数
N m/kg、地球の質量
kg、地球の赤道半径 = 6.378 136 610 mは定数である[]ので、まとめて数値で表すと次式となる。
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