あるサイクルが完全に逆の動作をすることが出来るとき、そのサイクルを可逆サイクルと呼ぶ。図1.9 p. の熱機関が可逆サイクルであれば、逆に動作させると熱の向きと仕事の向きが逆になるのでヒートポンプとして動作する。その際、同じ二つの熱源に対して、同量の熱を逆向きに受け渡し、同量の仕事を外部より受け取るので、以下の関係が成り立つ。
上式と式(1.9)と式(1.11)から可逆サイクルにおいてはヒートポンプの効率は熱機関の効率の逆数で表され、どちらかの効率が決まればもう一つの効率も決まり、熱機関の効率とヒートポンプの効率は反比例の関係にあることが分かる。