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1.5 可逆サイクル
熱が伝わる際に二つの熱源間で動作する熱機関で仕事を取り出せる効率の限界はどれくらいだろうか。可逆サイクルを考えると、熱機関とヒートポンプの効率の限界を求めることができる。この検討のため、可逆サイクルを仮定して特徴を考える。
あるサイクルが完全に逆の動作をすることが出来るとき、そのサイクルを可逆サイクルと呼ぶ。図1.15 p. の熱機関が可逆サイクルであれば、逆に動作させると熱の向きと仕事の向きが逆になるのでヒートポンプとして動作する。その際、同じ二つの熱源に対してそれぞれ同量の熱を逆向きに受け渡し、同量の仕事を外部より受け取るので、以下の関係が成り立つ。
上式と式(1.12)と式(1.14)から可逆サイクルにおいてはヒートポンプの効率は熱機関の効率の逆数で表され、どちらかの効率が決まればもう一つの効率も決まり、熱機関の効率とヒートポンプの効率は反比例の関係にあることが分かる。
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