2.7 ギブスの自由エネルギー

ギブスの自由エネルギーが等圧等温の環境において減少することが時間の進む方向を示す指標となることを示す。

等圧等温で状態1から状態2に変化したとすると、等温であるので、 式(2.31)より次式が成り立つ。仕事は体積が減る方向で系のエネルギーが増えるのでマイナスがつく。

W ΔF
PΔV ΔF
0 ΔF+PΔV
0 F2+PV2(F1+PV1)
F1+PV1 F2+PV2

上式からF+PVは変化前1より変化後2で必ず小さくなることが分かる。このF+PVをギブスの自由エネルギーGとして定義する。

G=F+PV