- 熱、単位はJ(ジュール)。1.3.3節
参照。
- 内部エネルギー、単位はJ(ジュール)。1.3.1節
参照。
- 作用するエネルギーは熱・仕事、系が保有するエネルギーは内部エネルギー・運動エネルギー・位置エネルギー。すべて単位はJ(ジュール)。参考までに他の単位は運動量[kg m/s]・温度[℃またはK]・圧力[Pa]・速度[m/s]である。
- 机から跳び、床に降りることで、机と床での位置エネルギーの差、跳んだ速度と床で止まった状態との運動エネルギーの差は、熱となって床または部屋の空気に伝わり内部エネルギーが変化する。この問題では全て空気に伝わるとしている。位置エネルギーの変化量
と運動エネルギーの変化量
を求める。
位置エネルギーと運動エネルギーの変化量の合計の721.7 J空気の内部エネルギーが変化する。
次に6畳の部屋の体積を求める。
m
m
m m
空気の密度は1.176 kg/mとあるので、部屋の空気の質量を求める。
式(1.15)
を変形し温度変化を求める。内部エネルギーの変化量を部屋の空気の質量と比熱で割る。
721.7 J / {0.717 kJ/(kg K) 29.72 kg} 0.034 K
部屋の温度が約0.03 K(℃)上昇する。
- 問4から6畳の部屋の体積は25.272 m、部屋の空気の質量は29.72kgである。
式(1.15)
より内部エネルギーの変化が求まる。
内部エネルギーの変化量と同じエネルギーを熱として奪う(式(1.18)
)ので、熱の大きさは- 149.2 kJである。
- 鍋の中の水の質量を求める。
式(1.15)
より内部エネルギーの変化が求まる。
内部エネルギーの変化量と同じエネルギーを加熱する(式(1.18)
)ので、熱の大きさは629.1 kJである。
- 問4から6畳の部屋の体積は25.272 m、部屋の空気の質量は29.72 kgである。また、問5から鍋の中の水の質量は1.97 kgである。等しくなった際の温度を
とすると、お湯の内部エネルギーの変化
と部屋の空気の内部エネルギーの変化
は式(1.15)
より次式で表される。
内部エネルギーの変化は等しい(式(1.18)
)ので次式が成り立つ。
上式に
、
の値を代入すると次の関係が成り立つ。
また、内部エネルギーの変化と伝わった熱の大きさは等しい(式(1.18)
)ので次式が成り立つ。
から伝わった熱を求める。
2 Lのお湯で6畳の部屋を46.68℃まで温めることができ、伝わる熱の大きさは419.31 kJである。
- お湯の質量を求める。
等しくなった際の温度を
とすると、お湯の内部エネルギーの変化
とレトルトカレーの内部エネルギーの変化
は式(1.15)
より次式で表される。
内部エネルギーの変化は等しい(式(1.18
))ので次式が成り立つ。
上式に
、
の値を代入すると次の関係が成り立つ。
また、内部エネルギーの変化と伝わった熱の大きさは等しい(式(1.18)
)ので次式が成り立つ。
から伝わった熱を求める。
2 Lのお湯でレトルトカレーを92.63 ℃まで温めることができ、伝わる熱の大きさは57.96 kJである。
- 快適と考える温度を18℃として解答をする。また、18℃となる鍋の中のお湯の質量を
とおく。問4から6畳の部屋の体積は25.272 m、部屋の空気の質量は29.72 kgである。部屋の空気の内部エネルギーの変化
とお湯の内部エネルギーの変化
は式(1.15)
より次式で表される。
内部エネルギーの変化は等しい(式(1.18)
)ので次式が成り立つ。
上式に
、
の値を代入すると次の関係が成り立つ。
問5よりお湯の密度は984.79 kg/mであるので体積は以下のように求まる。
0.86 Lの100℃のお湯で6畳の部屋を5℃から18℃に暖めることができる。
このように空気は水よりも密度と比熱が小さく、空気を加熱して温度を上げるのには、水の温度を上げるよりもはるかに小さなエネルギーでよいことがわかる。
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